こんにちは、及川です。

前回から時間が空いてしまいましたが、季節柄なのかありがたいことにお仕事のご依頼が多くて忙しくさせていただいてます。

今回は、10月4日に都内某所で行われたシックス・アパート社が定期的に開催してくださるProNet向けセミナーに参加した時に聞いた内容をシェアしたいと思います。

最近よく耳にするGinzametrixというアクセス解析ツールを提供する、Ginzaarkets社によるWeb制作会社向けのSEOセミナーでした。Ginzametrix自体は東京生まれでシリコンバレーのY Combinatior参加企業です。Y Combinatorはいわずとしれたスタートアップ向け投資企業ですね。

パンダアップデートやハミングバードなど、SEOにおける大きな変化が波のあるプールのごとく押し寄せてきました。外部リンクを商品として販売するSEO会社の中には廃業に追い込まれたという話も聞いています。

これから先、SEOはどのようにしていくべきか、もしあなたがWebマーケティングを実施しているなら対岸の火事などと悠長にカモミールティーをすすっている場合ではありませんよね。

具体的にどうしたらいいのか、Web制作会社は果たしてSEOをどのような武器として使っていけるのか、まとめつつ考えていきたいと思います。

最新SEOの潮流 by Ginzamarkets

スピーカーはGinzamarketsのカントリーマネージャー、清水 昌浩さん。

SEOは以前に比べてどんな変化があったのか、をお話いただきました。

パンダアップデート以前

  • ビッグワードのみ
  • リンク購入
  • SEO会社に丸投げ
  • 順位をチェック
  • 検索エンジンに最適化

パンダアップデート以後

  • 多様なニーズを狙う
  • リンク購入NG。良いコンテンツを制作
  • 自社主導。必要に応じてSEO会社やライター等を利用
  • 順位、流入、コンバージョンをチェック
  • 検索ニーズに最適化(キーワード選定とコンテンツ中心)

体感をそのまま言葉にしていただいた感じです。

ビッグワードはキーワード広告でも資本力がなければとれないし、ドメインエイジ(ドメインが使用されている期間のこと)が長い古くから存在するWebサイトはコンテンツもページ数も多く、これから始めても勝ち目はありません。ニッチな、または複合キーワードで具体的にピンポイントにターゲットに刺さるキーワードを選ぶ必要があります。

リンク購入はパンダアップデートで壊滅状態です。Webサイトの階層構造やページ内のHTML構造の最適化を行い、近年は更新性が重要視されているので、ターゲットユーザーが求めるキーワードに関連性の高く情報価値の高いコンテンツを増やしていく、といった方法をとることになります。

実は、検索ページがSSL化されていたって知ってました?

要するにどういうことかというと、Google Analyticsでもユーザーがどんなキーワードで検索してページに訪れたのか、がわからなくなるんです。

キーワード選定のためにGoogle Analyticsで検索キーワードを参考にしていましたが、それができなくなります。つまり、自分でユーザーのことをちゃんと考えなさいよ、ってことです。
「良質なコンテンツ」というキーワードを近頃よく耳にしますが、その一貫でしょうか。これからはペルソナの作り込みと情報発信のチャネルやタイミングがますます重要になってきますね。

「じゃーどうやってキーワード選定すんの!?」 → 読み進めていただければわかります。

SEO実施の基本的な流れ by Ginzamarkets

昨今のSEOは次のような流れで進めます。きっとちゃんとやってるところは昔からこの流れです。

  1. 目的、目標の設定
  2. キーワード調査
  3. 現状把握と基本指標の監視
  4. ページ特定
  5. 内部施策
  6. 外部施策
  7. 効果測定

1つずつお話します。

目的、目標の設定はコンバージョン設定しとこう(目的、目標の設定)

SEOをなぜ行うのか、達成すべき目標は何なのか、そのための指標は何なのか、明確化して効果測定可能なツールを使います。Google Analyticsのコンバージョンを設定するだけでもいいですが、適宜必要なツールを使いましょう。
ECサイトであればSiteCatalystなども検討したいですね。
 

ニーズのある多様なキーワードってどうやって探せばいい?(キーワード調査)

検索サイトは世界シェアGoogleが90%を超えてるそうです。日本は爆速Yahoo!が存在感を示していますが、検索エンジンはGoogleです。そういった意味でもGoogle製のツールを使うのが理想的です。

セミナーでも2つ、候補を出していただきました。キーワードツールは他にも色々あるので独自に調べる価値はあります。
ただし、どのツールを使うとしても1次候補となるキーワードはあなたの仮説に基づいたり、ユーザー・お客さんの情報から出しておく必要があるという布石を投じておきます。

1つめは、Googleの検索窓に出てくるキーワード候補、です。

search_keywords_candidates.png

キーワード候補は実際の検索に基づいたものを出していると推測でき、信頼性も高いと考えられるため、有効だと考えられます。

候補に挙げられた複合キーワードや関連キーワードからどんどん発散していけますね。表示される数が多くないので手間がかかるのが難点ですが。

2つめは、Google  AdWordsのキーワードプランナー、です。
AdWordsを活用されていればお馴染みだと思いますが、これまで使ったことがなければ新鮮かも知れません。

keywords_plannner.png

Google AdWordsで広告を出稿するときに、どの検索キーワードに出すかを設定しますが、そのキーワード候補をGoogleのデータベースから教えてくれるツールです。

このツールでキーワードを検索すると以下のようにキーワード候補とともに月間検索ボリューム、クリック単価なども教えてくれます。これを使ってキーワード候補を洗い出します。以下は「オウンドメディア」でキーワード候補を出したときの画面です。

related_keywords.png

ちなみに、SREでは月間検索数と競合性なども考慮しつつプランニングを行ったりします。

search_volume_and_competety.png

これらのツールをうまく活用してターゲットキーワードを拾い集めて、絞り込んでいきます。欲張って広げすぎるとWebサイトのコンセプトも発散してしまうので運用にかけられるリソースとのバランスが大事です。

どこからやってきて、何に乗ってきて、どこから入ってきて、どこから出て行くのか(現状把握と基本指標の監視)

アクセス解析の基本的なところをまずおさえましょう、という話です。

ユーザーがどこでWebサイトを見つけてきたのか、PCからアクセスしてるのか/スマホからなのか/フィーチャーフォンなのか、トップページから入ってきたのか/サービス説明ページから入ってきたのか、どのページから離脱していくのか。

曜日ごと、時間帯ごと、なども把握することでユーザーの行動を推測し、具体的なペルソナ作成ヘ活かすことができます。たとえば、平日17~20時の間にスマホやフィーチャーフォンからのアクセスが多ければ帰宅途中に見ている可能性が高いので、帰宅後に行動できるような情報を提供すればアクションを起こしてもらえる確率があがります。

そういった時間軸における情報アクセシビリティへの配慮も必要です。

入り口を増やして、意図していない出口を塞ぎ、用意した出口から出て行ってもらう、という自然発想に従った計画を立てましょう。

コンバージョンや流入のきっかけになるページを探そう(ページ特定)

目的や意図をもって用意しているページ、および流入やコンバージョンといった成果の高いページを特定して、きっちり測定する必要があります。
そういったページの成果要因を分析して他のページに応用したり、成果を高めるためにA/Bテストを実施する、といった施策も検討しましょう。
目的、目標の設定とコンバージョンの効果測定ができていないと始まらないので最初に行います。

前に進めないから基本に戻る。でもコーディングルールによって知らぬ間に落とし穴にはまってるかも?(内部施策)

検索アルゴリズムの変更で、外部リンクを購入する行為はペナルティを請けることになりました。
外部リンクは今でも有効ですが、意図的に実施することが難しくなったので検索エンジンから直接評価してもらえる内部施策を先に行います。

SEOの基本は、実はGoogleが公開しています。「検索エンジン最適化スタートガイド」というPDFファイルがあるので、市販の書籍を買う必要はありませえん。というか、教本としてこれを採用すべきですし、これで十分です。

重要なところをかんたんに並べると、h1~h5の見出しタグ、titleタグ、METAキーワード、METAディスクリプション、です。これらをページごと個別に最適化する必要があります。個別に、です。

同じページタイトルやMETAキーワード、METAディスクリプションを全ページに設定していたり、h1タグを全ページ共通でロゴやサイトタイトルに充てていたり、これでは最適化になりません。特にh1タグはそのページの中で重要なキーワードを含めるべきなので、ロゴやサイトタイトルはトップページだけで十分です。

あなたのWebサイトがそういう状況だったとして、修正に大きなコストがかかる場合があります。これが落とし穴です。

h1~h5など見出しタグにスタイルを設定している場合、HTMLの改修に合わせてCSSの改修も行わねばならずその分コストがかさんでしまいます。
HTMLとCSSは本来分離しておくべきで、id名やclass名を使ってスタイルを設定するという本来あるべき作り方をしていればHTMLの修正のみで対応することも可能です。

「どっちなの!?」とWeb制作担当者に聞いてみましょう。

ちなみに、SREブログはh2~h5タグにスタイルを設定してます(笑)h1タグは記事タイトルです。
ブログなど更新性の高いサイトでは、ライターにHTMLをかいてもらうわけにはいきません。記事本文ではWISYWIGエディタを使用して見出しタグを設定できるようになっているので、本文で使用した時だけスタイルが適用されるような作りにしています。

その辺はWebサイトの運用に合わせてCMSを設計する時点で考える必要がありますね。

ちょっと話がそれましたが、Webサイト全体でいうとディレクトリ構成をコンテンツに合わせて適切なファイル構成にしたり、sitemap.xmlを用意したり、Google Webマスターツールを連携するとインデックスされているファイルの情報やリンク切れ、ページの表示速度なんかもチェックできます。

絶対に避けて通りたいGoogleペナルティ...外部施策はどうすれば...?

「リンク購入ができないなら相互リンクすればいいのでは?」

と思うかもしれませんが、相互リンクもやりすぎるとペナルティになりうるそうです。SEOのためじゃなくユーザーのためだと言い切れるのであればやればいいと思います。

結局のところ「良質なコンテンツ」を作るしか無い、ということになっています。セミナーでも「良質なコンテンツってなに?」という質問が出ました。具体的な例を出してもらったので参考になればと思います。

  • レポートを出して外部メディアや有名なブロガー、ライターなどに取り上げてもらう
  • リクルートなどが出すトレンド情報を配信する
  • キュレーション系コンテンツは取り上げられやすい

どれもお金か人脈、根性で達成できそうなものばかりですよね!

SREブログでは、「jQueryのスライドショーやカルーセルを探してるならこれ使っときんさい!」など、当たり前になったスライドショーのまとめ記事や「フラットデザインのサイト、アイコン、配色まとめ集」、「レスポンシブWEBデザインまとめのまとめ」などのキュレーション系記事は人気が高くアクセス数が多くなっています。

やはり情報収集を個別に行うのは面倒なので、まとまっているところから手を広げていく方が効率がいいと考えるのが人情です。

NAVARまとめなどからユーザーを集めようなんて、考えちゃいましたか?外部リンクが売れなくなったSEO業者がいわゆるキュレーションサイトに殺到してスパムまとめを作りまくったことで、コンテンツの審査などが厳しくなったという背景があるとかないとか。

安易な策に手を出さず、他の人がやらないような面倒なことからアクセス数やSEOにも効果があるとGinzamarketsの清水さんはおっしゃってました。
でも面倒なこと嫌いですよね!(笑)

効果測定

以上、1. 目的、目標の設定や2. キーワード調査を最初に行ったあとに3~7 をアクセス解析ツールなどをつかってグルグル回しながらコンテンツを追加して育てていく、そのフローや仕組みをルーチン化して回していく体制構築が大切です。

Ginzametrixは、次の点で省エネができ、かつ有効なデータを得られるという点で優れているそうです。

  • キーワードごとの検索順位やトラフィック、検索ボリューもも把握でき、サイトの改善点を把握しやすい
  • 自社/他社の順位比較レポートを送ることで関係性をつなげる
  • 競合とのSEO比較などを提案に盛り込む

 

Web制作会社はお客さんにどうやってSEO提案すべきか

最初のお題ですが、Web制作会社はどうやってSEOを武器にするのか、SEO刀の振り下ろし方でセミナーは締まりました。

  • 競合比較サイトを使ってお客さんのWebサイトと競合サイトを比較してレポートを出す
  • レポートから必要な内部施策、外部施策、双方から提案して改修、リニューアルを勧める

でもSEO提案して順位落ちちゃうこともあるらしいので、諸刃の剣か・・・!?

SEOにはスマホ、タブレット対応のレスポンシブWebデザインや更新しやすいCMS導入もお薦めしています。お気軽にご相談ください。

タメになったら「イイね!」

 

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